小野寺工業のチャレンジ

幾多の障壁を乗り越えて新事業開発に取り組む、メンバーとコンサルタントが織りなすドラマです

計画

よくできたディスカッションマテリアルは、発散しがちな「I(アイ)型人間」たちの議論を効果的で効率的なものに変える

小野寺工業は、ハードウェア本部、ソフトウェア本部、サービスビジネス本部という3つの本部で成り立っていた。 笠間の依頼で、各本部から2名ずつのOBF(Our bright future:小野寺工業のチャレンジを担う変革チーム)メンバーが選出されていた。浦田がコンサ…

組織変更は手段のひとつでしかない! 「まずは組織変更」は日本企業の悪い癖だ

笠間の組織構想を練り始めた。それは、海外事業推進部を社長直下に立ち上げ、各事業部内に海外専任チームを置くというものであった。海外事業の全体責任は海外事業推進部が持つが、具体的なやり方は各事業部長に任せるという。 このやり方では、海外事業への…

系列崩壊の時代に日本企業はどう動くべきか

近畿工作機は生き残りを賭け、系列会社の切り捨てに手を付けた。 これまでのように無条件に系列会社に発注することはなくなり、系列外の装置メーカーや海外メーカーにまでRFPを出し、提案を求めるようになった。小野寺工業が近畿工作機の案件をはじめて失注…

Good enough(今のままで十分だ)の時代がやってきた

近畿工作機をはじめ国内の大型工作機メーカーは当初、海外からやってきたこれらの汎用工作機メーカーの動きを完全に無視していた。 「所詮、汎用工作機のできることなんて知れているさ」「日本の大型工作機は極めて優秀なので、海外の汎用工作機ごときがこれ…

逆風の中で何を思うのか

小野寺工業は大型工作機の国内最大手である近畿工作機を主な取引先としていた。 大型工作機の場合、顧客ごとにさまざまな仕様で発注される。近畿工作機は顧客の要望に応じて大型工作機を開発する際、小野寺工業に加工制御装置の基本仕様を渡し、開発を指示し…